サンフランシスコ平和条約の締結により日本は西側の一員となり、急速な経済成長と長期の平和を享受することとなりました。奇蹟といわれる戦後復興の達成には、何よりも日本国民の主体的な努力が最も大きな役割を果たしたことは明らかです。しかし同時に、アメリカ支援を忘れることはできません。 新しい技術や生産管理の手法がアメリカから導入されて日本産業の発展に貢献しただけではなく、私たちは労働基本権や男女平等、人権尊重、個人の幸福追及の自由等、民主的かつ公正な市民社会を作るための重要な価値観をアメリカから継受しました。また二万人以上の労働組合指導者がアメリカ社会の現実を見聞する機会を与えられ、彼らの経験は新しい日本の建設に大いに役立ちました。
今後の日米関係は、個別的な問題では意見が対立することも十分予想されます。しかし日米間の協調は日本の平和と発展にとって不可欠です。より安定した日米関係を相互信頼とパートナーシップを基礎として築かなければなりません。このためには日米の国民レベルで信頼を確立することが重要であると考えます。
A50の活動はそれを実現する第一歩です。A50の輪を広げましょう。
A50のAはAppreciationの略であるが、日本人が敗戦後の米国の支援や平和条約への努力をアプリシエートしているであろうか。日米関係に詳しい学者(その中には今準備中の日米戦後史の執筆者も含まれているが)のあいだでは、AはむしろAppraisal、すなはち評価を意味するものと取ったほうがいいのではないか、というものもいる。アメリカ側としては、日本側のアプリシエートという気持ちも含め、今年は戦後50年の歩みを系統的に見直してみる良い機会だ、というのである。
一般のアメリカ人はどうか。日本に見られる感謝の気持ちを素直に受け止めているのだろうか。この問題に対する答えは9月の式典の時になってはじめて明らかになることであろう。しかし少なくとも私の見聞きする限り、かなり肯定的、好意的な雰囲気があるのではないかと思う。例えば昨年12月初め、私はニュージャージー州の中学・高校の歴史の教師の集まりに呼ばれて歴史教育について話をする機会があったが、その折にA50について触れ、私自身を含め戦後に育った日本人が米国からの援助を受けたり、米国への留学の機会を与えられたりしたことについて純粋に感謝の気持ちを抱いていること、そしてこの気持ちは冷戦とか安保とか貿易摩擦とかは別の次元のもので、それが戦後の日米関係を戦前とは対照的に緊密なものとしていると思われること、などについて語ったところ、そのような話は初めてで非常に感激した、という人が多かった。そのような人と人との心の触れ合いこそ、国際理解の基礎なのであり、このことを再認識するためにも、A50の事業は非常に意味あるものだと言える。
(A50の日米関係戦後史‐アメリカ版の編集者・監修責任者)
A50の事業に私の感謝の気持ちが托せると思い筆をとりました。一例を挙げます。フルブライト奨学生としてフロリダ大学大学院博士課程にいたとき、奨学金の期限が迫りました。 私は何とか博士論文が完成するまで留学期間を延ばしたいと思い、ある教授に相談したところ、「何とか考えてみよう」ということでした。数日すると閉会中の州議会になんと「井出義光に奨学金を与える件」という議案が提出され、満場一致で可決されたのです。その結果、私はフロリダ大学には合計4年間学ぶことができました。その後、ウィスコンシン大学、ハーウ"ァード大学(アメリカ史研究センター)、ノースカロライナ大学にも夫々一年ずつお世話になり、その度に想像を超える親切と思いやりに出会いました。A50に期待します。
○…米国大学同窓会にも募金のご協力をお願いしようとMIT佐々木浩二会長(スタンフォード大前同窓会長)、NYUロースクール内田晴康会長、UCLA村井勝会長にお会いした。その結果各会でパソコンを有する会員諸氏に夫々会長の添書をつけてA50からの募金協力お願いメールの発信等格別のご協力をいただくことになりました。他大学同窓会にも同様のお願いをする予定です。
○…「私とアメリカ」など、読者の皆さんからのご投稿を歓迎します。
○… A50の輪につなげたいご友人ご知人をご紹介ください。
下欄にご記入の上、事務局宛この用紙をそのままFAXしてくだされば、事務局から直接その方々に趣意書やA50便りなどを送らせていただきます。
A50事務局FAX:03‐3585‐2773
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